近藤慎太郎の低ハードル・ダイエット 第1回

診療を行う上で、肥満をどうコントロールするかというのは非常に重要な問題です。

肥満は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などを起こして、脳卒中心筋梗塞の引き金になったり、がんの発症リスクを上げたりするからです。

 

外来などで肥満の相談を受けるたびに、

「痩せなきゃダメですよ」

とか

「入ってくるカロリー(食事)と出て行くカロリー(運動)の収支のバランスですよ」

とか

「まずはじめに野菜を食べるといいですよ」

とか説明しています。

 

間違ったことを言っているわけではありません。

しかし実はそれはどこかの教科書に書かれていたことであって、自分がそれを実感として持っているのかと言われると、必ずしもそうではありませんでした。

 

医者として生きていく上で、適切な食事と運動による健康管理の知識は欠かせません。

そうであるならば、自分の体を使ってダイエットをきちんと実践し、健康管理をするうえで何がどういいんだということを、確信を持って言えるようにならなければいけないと思い立ちました。

 

幸い(?)長年の多忙による運動不足と不摂生のせいで、お腹の回りは自分の人生史上、最高にタプタプしています。

もともとやせ型で、服を着るとそうは見えないのですが、健康診断のたびに「典型的な隠れ肥満ですね」と言われています。

食事と運動による効果をモニターするためには、これ以上ないぐらい理想的な状態です。

 

ただしダイエットを始めるにあたって、いくつかのルールを決めました。

 

①無理な食事制限はしない。

リンゴだけ食べるとか、炭水化物は食べないとか、そういうことは一切しません。恥ずかしながらラーメンやカレーなどが大好きなので、好きなものはきちんと食べつつも、それを補完する食事などで無理のないダイエットを目指します。

 

②無理な運動はしない。

急に頑張りすぎると長続きしませんし、体にも良くありません。多忙な方でもこれぐらいならなんとかできるという、「ハードルの低い運動」を心がけます。

 

③高価なサプリや健康食品などは使わない。

無理なく一生でも続けられるダイエットを目指すので、特定の商品に頼ったり、持続的に出費がかさんだりするようなことは一切しません。

ただし、コーヒーと紅茶、烏龍茶のどれがいいかなど、一般的なスーパーなどで買える商品はいずれ試す予定です。その場合も、原則的にごく一般的な商品を選んで、「痩せるお茶」など特定の効果を謳ったものは使用しません。

 

また、色々なことをいっぺんに試すと、減量できた場合にどれが一番効果があったのかが分からなくなってしまいます。

まず数ヶ月は、「運動」をテーマにします。

現在、週に1〜2回近所にあるスポーツクラブに行って、体感、四肢の筋トレをしています。

重さは「10回ギリギリできるぐらいを2〜3セット」と言われていますが、1セットしかやってません。(笑)

あまり時間を掛けたくないのと、あくまでも「ハードルの低い運動」を大事なテーマにしていますので…。

あとは有酸素運動を30分やっていますが、まったく自分を追い込んでいません。30分でだいたい250キロカロリー消費する程度です。

また「今日はちょっと疲れているな…」という時は20分にするなど、かなり大胆に変更しています。

あとは週1回、7歳の子どもと一緒に近所の公園を走っています。これは子どもの体力づくりがメインの目的なので、ゆっくりと2キロ前後ぐらいしか走っていません。オマケ程度です。

 

さて、現状のデータを示します。

 

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身長174cmで体重66.3キロなので決して重すぎではないと思いますが、体脂肪率が21.3なので結構あります。やせ型なのに脂肪が付いているという状態です。

これがどう変化していくか、また経過を報告します。

 

また、無理なダイエットはしないということを証明するために、食べたものを示します。

B級グルメ情報も兼ねていますので、どうぞご参照ください。(笑)

 

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大宮『煮干丸』(写真 上段・左)

煮干が香る濃厚なスープ。麺はストレートでカタメがデフォルトだが、スープがしっかりしているのでこれぐらいがちょうどいい。バッサバッサ食べる感触が心地よい。

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新橋『岡むら屋』(写真 下段・右)

いわば牛丼の亜種。濃いめのいわゆる肉どうふにタマゴ、大根が入っている。大根は「どんだけ煮込んでんだ?」というぐらいにトロットロのシミッシミで、柔らかすぎて自重に耐えられず折れている。卓上には七味とカラシが置いてあり、たっぷり10秒は悩んだ末に両方投入した。ガッツリ食べたい時にオススメ。

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(文・近藤慎太郎)

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