2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

がんになりにくい体質にするということ

1.がんのリスク因子とは? 一次予防、つまり「がんになりにくい体質にする」ためには、「がんになる可能性を高めるリスク因子を除去する」ことが必要です。 では「リスク因子」にはどんなものがあるでしょうか? これは大きく2つに分けられます。 「生活習…

「治る」がんを見逃さないために必要な2つのポイント

1. どれぐらい治るのか 全国がん(成人病)センター協議会は臨床病期(以下、ステージ)別の5年生存率を発表しています。 5年生存率というのは、がんが見つかった時点から5年後にも、その患者さんが生存している割あいのことです。 ステージⅠ期(早期に発…

どういう方が乳がんになりやすいのか?

最近、北斗晶さん、小林麻央さんなど、乳がんと闘病中の方のニュースが盛んに報道されています。実際に乳がんの罹患率(がんになる方の数)、死亡率(がんで亡くなる方の数)は近年明らかに増加していて、社会的な関心も非常に高まっています。 本ブログでは…

なぜ胃がんと大腸がんを重視するのか?

1.がんになる割合とがんで亡くなる割合を比べると…? では、一体どういうがんが治っているのでしょうか?ここで臓器別に考えてみましょう。日本における、臓器別のがんの「罹患率=がんになる方の数(注1)」と「死亡率=がんで亡くなる方の数(注2)」を比べ…

「治る」がんは存在するのか?

1.すべてのがんを同列に扱うことは出来ない 「がん関連本」の2つ目の弱点です。こちらの方が、より本質的かつ致命的でしょう。 がんについての本を目にするたびに私が非常に強く疑問に思うのは、 「なぜすべてのがんを一括りにして考えるのか」ということ…

「週刊FLASH」にコメントが掲載されました。

6月7日発売の「週刊FLASH」に、パニック発作の一般論についてコメントいたしました。ご一読いただければ幸いです。 zasshi.news.yahoo.co.jp 文 近藤慎太郎

誤解による結末を回避するために

1.極端な「がん関連本」の罪深さ がんに関する世の中の高い関心を反映するように、一般読者向けの本が多数出版されています。その内容は千差万別ですが、困ったことに、医療関係者からみるとその内容に「!?」と思うものが非常に多いのです。特に、「がん…