前回、私の最新単行本『日本一まっとうながん検診の受け方、使い方』のカバー案が2つあり、どちらがいいか悩んでいる、というお話をしました。
A案
B案
王道で完成度の高いA案と、
斬新で意外性のあるB案…。
みなさんはどう感じるでしょうか?
方向性が全く違うので、「何を優先するのか」によって、選択は変わってくると思います。
この本に携わってくださっている関係者の中でも、意見は完全に2つに分かれました。
ただ、私の周囲ではA案を推す声が比較的多かったです。
やっぱり、王道って感じがしますよね。
正直に言うと、私も最初にパッと見たときは、「絶対、A案でしょ」と思いました(笑)。
ただ、見れば見るほど、「ん?やっぱりB案の珍しさが気になるな…。緑色ってあんまり見ないし…」と思い始めて、何がいいかよく分からなくなってしまいました。
まるで2人いる子どものどちらかを選べと言われている様な気分です。
「いや~もう全然分からない。誰か決めて。後から文句言わないから」という状態になってしまいました…。
担当編集者も悩みに悩んでいました。その結果、どうしたか。
なんと彼女(女性です)は、本屋さんにお願いして、実際に書籍を売り場に並べてみたのです!
そこまできっちりやるのですね~。さすがです!
そしてこれがその写真です!!!
まず、A案です。最上段真ん中にありますが…あれ、なんだか目立たない…。
A案単体を写真で見ると、ピンクの帯がかわいいし、目立つんじゃないかなと思います。
しかし、実は「表紙は赤系が売れる」という経験的な事実がありまして、どの本にも赤い文字や帯が用いられており、比較対象が周りにあると、その中に埋没してしまうのです!
本というものは、書店でお客さんに「ん?」と思わせて、まずは手に取ってもらわなくては何も始まらないのです。
そういう意味では、ちょっと「弱い」ような気がします。
では次にB案を置いてみましょう。
おおっ!さっきより全然目立つ!!!
緑、白、黒というありそうでないシンプルな構成。
そして正面を向いた主人公の顔が目立ちます!
こ、こんなに違うの…?
ではA案とB案を比べてみましょう。
うん、間違いない。B案の方が完全に目立っている。
そうなんです。
カバー案を検討するときは、「カバー案自体のクオリティを上げる」のと並行して、「それが売り場の中でどう見えるか」という事まで検討しなくてはいけないのです!
実はカバー案を作ってくれた装丁家さんは、最初から一貫してB案をお勧めしてくれてました。「絶対こっちの方が目立つ」、と。
さすがプロだなと、心の底から感心します。
結局、『日本一まっとうながん検診の受け方、使い方』のカバー案は、B案となりました。
いや~本当に勉強になりました!
しかし、ここまで非常にいい気分で検証させてもらっていますが、そもそも書店で平積みにならなければ意味がありません(笑)。
担当編集者からも「初速がすべて。死ぬ気で売るように」と厳命を受けております。
税抜き1400円で、がん検診のウラもオモテもすべてが分かります!
こんなにお得な1400円は世の中に存在しません!!
ぜひご予約いただけると幸いです~!!!
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