今週号の女性セブンでコメントしております!私と上昌広先生で。畏れ多い…😵
今
今回、話題にしているのは、2018年に国立がん研究センターが発表した、
全国230の病院別の、がんの5年生存率です。
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/brochure/hosp_c_reg_surv.html
これによると、生存率が病院によってかなり差がありますが、なぜでしょう?ということを解説しています。
この差は各病院によってがんのステージ構成が違うから、で説明できます。
つまりステージⅠの患者が多い病院の方が全体の生存率が高くなり、
ステージⅣの患者が多ければ生存率は低くなるということです。
しかし、実はステージ別に分けて、同じステージであっても、
やはり病院によって生存率に差がでるのです。これはなぜでしょうか?
もちろん、「医療レベルが低いから」は、どう否定しても最後まで残ります。
率直に言って、病院によって医療レベルに差があるのは事実です。
とある北関東の大学病院で、腹腔鏡手術で多くの方が亡くなったニュースは
非常に衝撃的でしたし、散発的な医療ミスであれば、枚挙にいとまがありません。
ただし医療レベルが高くても、ステージごとの生存率が低くなることはありえます。
なぜなら、ステージは同じでも、患者の特徴がそれぞれ違うからです。
「年齢(高齢者かどうか)」、「糖尿病、心疾患などの病気がある」、
「呼吸機能、腎機能が悪い」などの要素で、治療の成績は大きく左右されます。
そういった患者は他の病院に紹介して、リスクの低い患者だけを治療すれば、の病院の見かけの生存率は上がります。
一方、リスクがあっても、それを受け入れて治療をすれば
(もちろん、蛮勇もダメですが)、生存率は低くなるでしょう。
「生存率が低い」イコール「医療レベルが低い」という単純な構図ではない、ということです。
なかなか読み応えのある特集になっています。また、「女性のがん」と断っていますが、内容は男性にとっても参考になるものです。ぜひご一読ください~!
あと、ところで…。
実は2か月前からTwitterを始めてみたのですが、
フォロワーが10人ぐらいしかおりません(笑)。
もしよろしければ、ぜひTwitterでも繋がらせていただければ、幸いです~!
近藤慎太郎@hIeeTVcuVBqXHtc
医者がマンガで教える 日本一まっとうながん検診の受け方、使い方
- 作者: 近藤慎太郎
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2018/08/02
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
がんで助かる人、助からない人 専門医がどうしても伝えたかった「分かれ目」
- 作者: 近藤慎太郎
- 出版社/メーカー: 旬報社
- 発売日: 2017/02/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
去年の12月から渋谷の松濤にクリニックを開いています。
https://kondoshintaro.jimdofree.com/
(文・近藤慎太郎)